適切な身体の使い方-07-【ジャンプ動作】

本日のブログでは、ジャンプ動作について、動画を交えて記事を書こうと思います。「身体の芯」という概念についてもご紹介します。

播州太郎「ジャンプはスイッチバックサイド・ダブルコーク1260でもやるんか?」

わたりたかし「できるか、そんな大技・・。40過ぎた男が寒空のなか家の軒下で必死に20センチくらい跳んでいるだけや!」

播州太郎「誰がそんな映像みたいねん?」

わたりたかし「やかましいわ」

では、本題です。まずは下記の動画をご覧ください。2つの映像が流れます。

ジャンプ動作

動画の前半は、背部の筋肉を使う事を意識した(背部を使った)ジャンプ動作です。動画の後半は、身体の芯を使う事を意識した(身体の芯を使った)ジャンプ動作です。2つの方法を比較してみましょう。

背部を使ったジャンプ動作
身体の芯を使ったジャンプ動作

それぞれの図の1の時点は、ジャンプの予備動作です。2の時点は、重心の位置が最も低くなった瞬間です。3の時点は、重心の位置が最も高くなった瞬間です。

背部を使ったジャンプ動作では、身体の芯を使ったジャンプ動作に比べて、2の時点ですでに体幹が上に伸びようとしています。これでは、地球の重力から得られた位置エネルギーを身体の中にうまく貯めるのが困難です。そのため、3の時点で身体の伸びにばらつきがあります。

身体の芯を使ったジャンプ動作では、背部を使ったジャンプ動作に比べて、2の時点で体幹の前傾位が保たれています。これは地球の重力から得られた位置エネルギーを身体の弾性エネルギーにうまく変換する事を可能にします。そのため、3の時点で身体がきれいに伸びています。

2の時点の比較
3の時点の比較

さてここで、本日のブログで何度も出てきた「身体の芯」という言葉について説明させて下さい。「身体の芯」とは、私の造語です。一般的な言葉ではありません。「身体の芯」とは、眉間の奥から腹部深層にかけて感じられる、身体の芯の様な感覚の領域の事です。

身体の芯

あえて「身体の芯」という領域を解剖学的に示すなら、蝶形骨(ちょうけいこつ)や後頭骨や脊柱などの骨格系と、椎前筋や腹横筋や腸腰筋などの筋系が複合的に関与している領域の事であろうと思います。また、東洋医学で言う所の「上丹田」や「下丹田」と示しているものは似ていると思います。

外力をうまく使うための方法は色々あります。「腹部深層を意識する」というのはその1つです。しかし、ジャンプなどの激しい動作をする場合、それだけでは不十分な場合があります。

「身体の芯」をうまく使う事で、様々な姿勢や動作が安定します。力強い動作やバネのある動作も可能になります。そして、蝶の様に滑らかな動きも可能になります。

播州太郎「蝶形骨だけに?」

わたりたかし「そう、蝶形骨だけに」

播州太郎「・・・」

それでは、また次回。

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