ロジャー・フェデラーへの感謝を語る

ブログ読者の皆さま、お久しぶりです。今年の5月以降、私は書籍の執筆のためにブログの更新を完全に休止していました。しかし今週、私のスーパースターであるロジャー・フェデラーが引退するという発表がありました。本日は、ロジャー・フェデラーへの感謝を語るためにブログの更新をしようと思います。

私が初めてロジャー・フェデラーをテレビで観たのは、2001年の7月でした。当時のテニス界のチャンピオンであるピート・サンプラスに対して、19歳のロジャー・フェデラーがウィンブルドンで初めて挑む試合でした。この日のNHKのテレビ中継では、当初別の試合を放送する予定でした。しかし、急遽この試合が放送されました。私は、芝の王者のサンプラスに何かあったのかなと思いながら、この試合を観ていました。

試合はファイナルセットへと進む激戦の末、ロジャー・フェデラーが勝ちました。時代の移り変わりを予感させる試合でした。

フェデラーを初めて観た時の印象は、「髪型があまり格好良いとは思わない」でした・・😅。最初はあまりファンではありませんでした。とはいえこの当時から、綺麗な打ち方でテニスをするなー、と感じていました。特に、バックハンドでのラケットのしなり具合は今でも鮮明に覚えています。

私は徐々に、フェデラーの試合を好んで観る様になりました。なぜか?それはやはり、フェデラーのテニスが美しいからでしょう。フェデラーのテニスを見ていると、テニスが簡単に見えます。真似をしたくなります。そして、真似ができませんでした・・。フェデラーのテニスを観る時間は、私にとってとても幸せな時間でした。

多くのフェデラーファンにとって伝説と語り継がれる試合は、2007年と2008年のウィンブルドンの決勝でしょう。最大のライバルであろう、ラファエル・ナダルとの試合でした。これらの試合を観ていて私は、テニスのレベルが新しい次元に引き上げられたと感じました。

私にとってフェデラーのベストマッチは、やはり2017年の全豪オープン決勝です。この試合の対戦相手もやはりラファエル・ナダルでした。この試合は、両者共に怪我から復帰しての試合でした。数多くの栄光をつかんだ後、大きな怪我を経験し、周囲から限界がささやかれていた2人が見せた試合は最高でした。テニスの素晴らしい試合は決して1人ではできないのでしょう。

今は良い時代です。Youtubeで本日紹介した試合を観ることができます。このブログの最後にリンクを貼ります。興味がある方は、是非一度見て下さい。

以前のブログで書きましたが、私は一度だけフェデラーを見かけた事があります。2003年の全豪オープンでした。この当時私は、テニス選手のラケットのストリングを張り替える仕事をしていました。いわゆるストリンガーです。私は会場内にあるストリンギングルームを訪れたフェデラーを見かけました。今でも覚えているのは、フェデラーの自然な笑顔です。「ハロー」と言ってニコッと笑い、入口の所で誰かと気さくに話をしていました。フェデラーの笑顔は、今も昔も変わりません。

この当時の私は、残念ながらフェデラーのラケットのストリングを張り替える機会はありませんでした。しかし、フェデラーの使うラケットにウィルソンの “W” のロゴをペイントする機会がありました。これは私の一生の思い出です。私が “W” とペイントしたラケットをフェデラーが使ってくれたと思うだけで私は感激です。

フェデラー、今までありがとう。長い現役生活、お疲れ様でした。フェデラーの身体の使い方、自分の感性を信じる事、そしてフェデラーの生き方は、私にとっての最高の教科書です。フェデラーの今後の人生での幸運を祈ります。亘高史。

Roger, thank you for all you have done. Your use of your body, your trust in your own feelings, and your way of life are the best textbook for me. I wish you the best of luck in your future life. Takashi Watari.

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関連サイト

ロジャー・フェデラー vs ピート・サンプラス | 2001 Wimbledon 4th round

ロジャー・フェデラー vs ラファエル・ナダル | 2007 Wimbledon Final

ロジャー・フェデラー vs ラファエル・ナダル | 2008 Wimbledon Final

ロジャー・フェデラー vs ラファエル・ナダル | 2017 Australian Open Final